思うように自己主張ができない。ついつい周囲の意見に合わせてしまう。率先して行動すべきだと頭で分かっていても体が動かない。
引っ込み思案な性格から、思ったことを口に出せない、長所を発揮できない、一歩下がって斜に構えてしまう、といったことはありますよね。
積極的に行動しようと考えても「意見して嫌われたらどうしよう」とか「目立つことで目を付けられたらやっかいだな」と不安に感じることも少なくありません。
引っ込み思案な性格が必ずしも悪いとは思いませんが、やはり「ここぞ」という時は自己主張できるように備えておきたいところです。
しかしながら、いざ引っ込み思案を直そうとしても、具体的にどう考えればいいのか、何をすればいいのか迷ってしまうこともあるかと思います。
そこで今回は「引っ込み思案な性格を克服する方法」について、いろいろとまとめてみました。
仕事でもっと積極的に発言するために、恋愛で好きな人に告白するために、夫婦関係においてハッキリ物事を伝えるために、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。
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仕事や恋愛の引っ込み思案を克服するためには
- どんな場面で引っ込み思案になるのか確認する
- 抱いた不安のほとんどは実際に起きない
- 自信を持たせる態度や姿勢を取る
- 内気な性格の長所に目を向ける
- 話し方をシンプルにする
- 完璧主義が足かせとなっていないか
- 恥をかいたらポジティブな言葉を投げかける
どんな場面で引っ込み思案になるのか確認する
引っ込み思案と一言で表しても、人によって内気になる場面、相手、場所は様々です。
例えば、仕事では臆することなく自分の意見をハッキリ伝えられるのに、好きな女性の前では急に無口になる。反対に異性には積極的に話せるのに、上司となると人が変わったように話せなくなる。
引っ込み思案な性格を直すには、まず己を知るところから始めてみるのがオススメです。
方法はいたってシンプルで、過去の経験から「消極的な行動を取ってしまった場面」や「緊張から意見を出しづらいと感じる相手」などを紙に書き出します。
できるだけ具体的に詳細を書き出すことで、引っ込み思案になりやすい特徴を探っていきます。
例えば、私が「引っ込み思案になりやすなぁ」と感じる時は以下のようになりました。
- 大勢の前で自分の話題になったとき(飲み会などで)
- 初対面の人を紹介されたとき(自分の印象を良く見せようとして失敗する)
- 自分の長所や個性について尋ねられたとき
- よく喋る人がいると「自分は聞き上手に徹しよう」と考えることが多い
- 周囲の意見と自分の意見が全く違うのにNOとは言えない
- 苦手な人(他人の意見に耳を貸そうとしない人)がいると、できるだけ避けようとする
- リーダーを任されることが多いにも関わらず内心はめんどくさいと感じている
- 好きな女性ができても「どうせ嫌われるから」とマイナス思考が働いて、思い切ってデートに誘えない
こうやって見ると、何となく「人からどう思われているのか」という点を気にし過ぎているように思えます。
対応策としては「苦手意識を持っている相手を克服する方法を探す」とか「自分の長所や個性について改めて考えてみる」といったところでしょうか。
引っ込み思案な性格にも特徴はあるはずです。まずは、自分がどんな場面や相手に対して内気になるのか確認してみてください。
抱いた不安のほとんどは実際に起きない
引っ込み思案になってしまう原因の一つとして「不安」があるかと思います。
仕事でミスをすれば「きっと上司に怒鳴られるだろう」とか「好きな人に告白して振られたら、友人関係がギクシャクしてしまうかもしれない」といった具合です。
不安が大きくなり過ぎるが故にストレスを抱えたり、パフォーマンスが低下するのも避けたいところです。
そんな時こそ「抱いた不安のほとんどは実際に起きない」と考え、事実と予想を比較することが大切だと思います。
例えば、相手に与える印象が悪いことに悩んでいる人がいたとしましょう。
人とコミュニケーションを取る際に抱く不安について考えます。「もしかしたら、次に会う約束をしても流されてしまうかも」とか「きっと内心では嫌っているにちがいない」といったところでしょうか。
次に行うのは検証です。抱えた不安が実際に起きるのかどうか確認します。
「少しでもお時間があれば」とランチに誘う、第三者の協力を得て自分の印象についてそれとなく聞いてもらう。
不安を不安のままで終わらせてしまえば、事実を確認することなく「抱いた不安が正しい」と思うようになってしまうものです。
もちろん、不安が的中して「やっぱり」と感じる場合もあるかと思いますが、全てが自分の抱いた不安どおりになることなどまずないはずです。
引っ込み思案な性格から不安を感じた際は「本当にそうなったのか?」とか「ただの思い込みのままで終わらせていないか?」と自分に問いかけてみてください。
自信を持たせる態度や姿勢を取る
引っ込み思案な性格が見た目や言葉に表れることはよくあります。
下を向いている、目線を合わさないようにする、姿勢が悪い、表情が暗い、どこか落ち着かない仕草をする、声が小さい、曖昧な表現を多用する、などなど。
こういったネガティブアクションを改善するのも、引っ込み思案を克服するには効果的だと思います。
全てを一度に改善しようとすると、どれも中途半端なかたちになってしまうので、まずは1つ2つ「これだけは意識してみよう」ということを決めておくのがオススメです。
例えば、初対面の人と話す際は「下を向かない」と「姿勢を良くする」の2つを意識してみる、といった具合です。
見た目の印象を良くすることで、相手から見た自分の印象も良くなりますし、何よりも自分に自信を持つきっかけにもなり得ます。
「そんな見た目だけを変えても」と考える方もいるかもしれませんが、いいスーツを着て自信が持てたり、笑顔が増えてリラックスできることはよくありますよね。
「まずは見た目から改善してみる」というのは、直接意見を伝えることに比べればハードルも低いですし、すぐにできます。
言葉にしても「一応・かもしれない・たぶん」といった曖昧な表現ではなく「です・ます」を使って断定的に喋る。
緊張や不安から表情がついつい暗くなってしまうのであれば、最初と最後の挨拶だけでも笑顔を見せる。
引っ込み思案な性格を克服する準備体操として「自信を持たせる見た目や言葉遣い」を意識してみてはいかがでしょうか。
内気な性格の長所に目を向ける
引っ込み思案・内気・奥手という言葉を聞くと、どうしてもマイナス的なイメージを持ってしまうものですが、時にはそういった性格がプラスに働くこともあります。
例えば、積極的かつ自分の意見をハッキリ伝えられる人は「人の意見に耳を貸さない・リスクを過小評価する・計画性がない」といったマイナス面が目立つこともあるでしょう。
引っ込み思案という性格も、いい意味でとらえれば「慎重に物事を判断できる・リスクマネジメントが得意・視野を広げて全体を見渡せる」などの長所が見えてきます。
仕事で最終的な判断を任された場合など「自分に同調してくれる人の意見」よりも「真っ向から否定してくれる人の意見」の方が参考になるものです。
また内気な性格を根本から否定してしまうと、余計に「どうせ自分の意見など聞いてもらえないだろう」と諦めムードになりがちです。
ですから、まずは「内気な性格の中にも良いところはある」と肯定的に捉えるべきでしょう。
肯定的に自分の性格を捉えれば、もっと上手く意見を伝えたい、自分の考えを相手に理解してもらいたい、という欲求が出てきます。
「内気な自分だからこそ、違った視点から物事を考えられるはずだ」と前向きになることで、それが意見を伝えるきっかけにもなるはずです。
引っ込み思案な性格をネガティブに受け止めそうな時こそ「これはこれで長所でもある」と肯定してみてください。
話し方をシンプルにする
「自分の意見を上手く伝えられない」というのも引っ込み思案な人に多い悩みかと思います。
一生懸命さが裏目に出て伝えたいことがぼやけてしまう、緊張から頭が真っ白になる、声が小さくなって説得力がない。
伝わりやすい表現を心掛けようにも、過去に「君は何を言いたいのかハッキリしない」とか「余計なことは言わなくていい」などと批判されて、それがコンプレックスになってしまっている場合もあるでしょう。
そんな引っ込み思案な方にオススメしたいのが「シンプルに話す」という方法です。
伝えたいことを1つ、多くても3つまでに留めておき、後は相手の話しを聞くことに専念する。
一度にたくさんの内容を伝えようとしても、最終的に何が言いたかったのかあやふやになってしまいます。
後から思い出してみると「結局、あの人は何を言いたかったのだろう?」と印象にも残りづらいものです。
「これだけは絶対に伝えておきたい」というポイントをあらかじめ把握しておけば、緊張して頭が真っ白になったとしても、すぐに思い出すことができます。
またビジネスにおける商談やプレゼンなどでは、結論から話すアンチ・クライマックス法を意識してみるといいでしょう。
最初に結論を伝えることで相手の興味を引くことができますし、最悪途中で上手く話せなくても肝心な部分は伝わります。
後は引っ込み思案な性格の長所でもある「聞き上手」を活かして、相手の話しに耳を傾ければ印象も良くなるはずです。
緊張から「上手く話せないかもしれない」と不安に感じた際は、「シンプルに話す・結論から伝える・聞き上手に徹する」という3つのポイントを思い出してみてください。
完璧主義が足かせとなっていないか
引っ込み思案な人ほど「まだ」という言葉を使いながら消極的に考えてしまうように思えます。
リーダーを任されたとしても「まだ自分には実力が伴っていない」とか、好きな人に告白しようにも「まだそこまで仲良くないから」、上司に意見を述べる前に「まだ新入社員だから」といった具合です。
完璧主義という性格は「こだわりが強い・ミスが少ない・粘り強く取り組める」といった良い面があるものの、裏を返せば「時間がかかる・他人に厳しくなる・ストレスを感じやすい」という問題も見えてきます。
引っ込み思案になる原因としても、こういった完璧主義が足かせとなって積極的に行動できない場合もあるでしょう。
そんな時は「優先順位をつける」というポイントを意識してみるのがオススメです。
どんな物事にも優先順位はあります。効率的に仕事するためにも、何から手をつけるべきなのか、何を捨てるべきなのか、と判断するのは大切なことです。
必ず伝えておきたい内容、最低限終わらせておくべきラインなどを中間地点のゴールとして設定すれば、それを達成した際に「後はブラッシュアップするだけだ」と余裕を持って取り組めるはずです。
そしてもう1つ「6割がた準備ができれば出発してみる」というのも大きなポイントです。
引っ込み思案な人ほど「未完成のモノを披露するのは恥ずかしい」とか「もっと入念に準備をしてから」と言って、何だかんだ先延ばしにしようとするものです。
半分よりも少し進んだ「6割」という基準を満たしたら、とりあえず最初の一歩を踏み出してみましょう。
考えが6割程度まとまったら、とりあえず手を挙げて意見を述べる。プレゼン資料が6割出来上がった時点で披露して、第三者の意見を求める。
消極的な自分に気づいた際は「完璧主義が足かせになっていないか」確認してみてください。
恥をかいたらポジティブな言葉を投げかける
恥ずかしい思いというのは、誰でも経験せずに済むのなら避けたいところですよね。
引っ込み思案になってしまうのも「こんなことを言ったら馬鹿にされるだろう」とか「こんなことをすれば笑われるに違いない」と恥をかくのを回避しようとするのが原因かもしれません。
そんな恥をかいた時の対処法としては「ポジティブな言葉を自分に投げかける」という方法がオススメです。
恥ずかしい思いをしたら、例えば「たいしたことではない」と投げかけます。そして「なぜたいしたことではないのか?」という点について考えてみるのです。
仕事で失敗して落ち込んでいるのなら「(たいしたことではない)職を失ったわけではないのだから」とか「(たいしたことではない)まだ挽回するチャンスはいくらでもある」といった具合です。
恋愛で好きな人に告白して振られた場合は「(たいしたことではない)自分の良さを分かってくれる女性(男性)はいるはず」といったところでしょうか。
その他にも「きっと大丈夫」とか「あの頃(辛い時期)に比べれば」などのような、自分に合ったフレーズでもいいと思います。
同じ言葉を使い続けることで、それが立ち直るためのスイッチにもなりますし、恥ずかしい出来事をポジティブに考えるきっかけにもなるはずです。
恥ずかしさから引っ込み思案になりそうだと感じた際は「いま恥をかけてよかった」と思えるようなポジティブな言葉を投げかけてみてください。
引っ込み思案だからこそ得意なこともある
以上がOfeeからお届けする「引っ込み思案な性格と向き合う7つの方法」になります。
引っ込み思案という言葉から、どうしてもネガティブな印象を持ってしまうものですが、だからこそ「得意なこと・出来ること」もあると思います。
積極的に自己主張できない分、相手の意見を深く理解できたり、一歩引いて全体を見渡せる分、リスクマネジメントが得意だったりするものです。
ですから、いきなり引っ込み思案な性格を克服する!というよりは、長所を理解しつつ徐々に前に出るきっかけを増やしていくべきだと思います。
緊張しやすい場面、内気になりがちな相手を事前にチェックしておけば、ある程度の心の準備はできます。
不安な気持ちからモチベーションが下がっているのなら、実際にどれだけの不安が的中しているのか確認してみましょう。
引っ込み思案な性格が表れている態度や姿勢に気づいたら、リラックスしている状態の自分を思い出してみる。
上手く自分の意見を伝えられなさそうであれば「シンプルに話す・伝えたいことを3つ以内に絞る・結論から述べる」などを意識する。
完璧主義が足かせとなって消極的になっていませんか?
恥ずかしい思いをした時こそ、ポジティブなセルフトークで自分を励ましてみてください。
今回お伝えした7つの方法を通して「引っ込み思案な自分にも良い所はある」と前向きに考えていただけたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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