もうすぐ試験なのに勉強に集中できずに部屋の掃除ばかりしてしまう。
仕事の量が多すぎて全然やる気が起きない。
そんな経験は誰にでもあるはず。
心理学的にいえば、試験前に部屋の掃除ばかりしてしまうのは自分にハンディキャップを課して、結果が悪かった場合の保険を作っています。
仕事量の多さからやる気を失っているのであれば、内容を小分けして、ひとつずつ終わらせるのがコツです。
呼吸を整える、姿勢を正すだけでもモチベーションは変わってきます。
今回は「全くやる気が出ない」という人に向けた「やる気を出す10の方法」をご紹介します。
あなたにあった「やる気スイッチを入れる方法」が見つかれば幸いです。
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やる気が出ないときに「やる気」を出す10の方法
- やる気が出ない原因①コンプレックス
- やる気が出ない原因②単調さ
- やる気が出ない原因③命令と強制
- やる気が出ないときこそ記録し評価する
- やる気が出ない状態に変化を利用する
- やる気を出すために手を動かす
- やる気が出ないときは好きな物に頼る
- やる気が出ないときは過去を振り返る
- やり気が出ない気分を服装で変える
- やる気が出ないときは人生の師匠に聞いてみる
やる気が出ない原因①コンプレックス
人は誰しもコンプレックスを持っています。
容姿・学歴・職歴・生い立ち・体格など、本当は誰かと比べる必要なんてどこにもないはずなのに、仕事や勉強ができる人、容姿が美しい人と自分を比較し「俺はなんて無能なんだ」、「私はなんてブスなんだ」などと落ち込んでしまうのです。
コンプレックスを無理に抑制してしまうとかえっていびつな形で表れます。
あたかも「自分はコンプレックスなど持っていない」ように振る舞う人もいますが、無理に思い込むことで逆にその感情に支配されてしまうこともあります。
「どうせ三流大学だから・・・」
「身長が低いから・・・」
「田舎者だから・・・」
そう、コンプレックスはやる気を無くす一つの原因なのです。
ではどうやってコンプレックスを克服すればいいのか?
それはコンプレックスを否定せず、あえて言葉にして出すことです。
先ほども話したように無理に押さえつけてしまうといびつな形で表れてしまいます。
だったら、ユーモアを交えて笑い話しに変えてしまいましょう。
また実際に言葉にすることで、客観的に自分と向き合えることもでき、慣れてくればいつしか自分のコンプレックスとうまく付き合えるようになっているはずです。
「どうせ三流大学だから・・・でもそこで今の奥さんと出会えた!」
「身長が低いから・・・でも低いからこそ、こんな得をしている!」
「田舎者だから・・・それで上京したときにこんな恥ずかしい思いをした!」
誰かと比べる必要なんてどこにもないのです。
自分を否定することが「やる気を無くす原因」です。
まずはコンプレックスを持っている自分を認め、言葉にしてみましょう。
やる気が出ない原因②単調さ
人間の脳は単調な作業を嫌うため、継続して行うことが難しくなります。
つまりやる気が出ない理由に「慣れ」があるのです。
単純な作業ばかり続くと途端にあきてしまい、何か新しいことを始めたいと思うがゆえに、持続力が無くなってしまいます。
「三日坊主」という言葉は「三日しか続けられない」という少しネガティブな意味だとしている人も多いかもしれませんが、実はもうひとつ別の捉え方があります。
それは「三日も続けられた」という意味です。
三日も続けられたのだから「もう一日だけ頑張ろう」となんとか継続します。
四日目もできたのだから、五日目、六日目と続けられるというポジィティブな意味も持っているのです。
では「単調さ」を改善するためにはどうすれば良いのか?
方法はいろいろありますが、まずは「目標を設定する」ことをオススメします。
人間は機械ではないことがよく分かるように、目標もなく、いつまでも終わらない仕事だと感じてしまうと作業効率は一気に低下してしまいます。
勉強が退屈に感じてしまうのも、その人の勉強法が「定まっていない」からです。
どこまでやればいいのか分からず、ダラダラと効率の悪い勉強をしてしまいます。
まずは「今日はここまで絶対やる!」、「この仕事だけは終わらせる!」と目標を立ててください。
無理難題を課す必要はありません。
まずは「自分ならここまではできるだろう」というラインで結構です。
そして今日の分を達成した後、もう1時間、いや10分でもいいので次を頑張ってみてください。
それを繰り返すうちに、自然と継続することができ、作業量も増えるはずです。
また心理学的にも「あえて次の仕事を中途半端なところまで手をつける」ことで、自然と休んでいる間に考えるようになり、思ってもいなかったアイデアが出ることもあります。
これは心理学で「ツァイガルニック効果」と呼ばれており、人が未知・未完のモノに対して強い興味を抱く心理効果です。
目標設定をして、プラス一歩進む方法おすすめです。
やる気を無くす原因③命令と強制
勉強ができる人とできない人、仕事ができる人とできない人の違いは何でしょうか?
成績が上がらない子供は、頭が悪いから、記憶力が生まれつき悪いから、ではなく「勉強を楽しめていないから」です。
あるテレビ番組で堀江貴文氏が「どうして勉強をしなくてはならないの?」という子供の質問に対してこんなことを話していました。
やりたくない事を無理に続ける必要はないし、自分が得意なことを伸ばすべき。
挑戦しては他の事に手を出す子供に、親が言ってはいけない言葉は「どうせまた諦めるんでしょ?」そういうときこそ「たくさん興味があることがあって良いね」と褒めるべきだ。
私の記憶で書いているので、細かい文章に違いはあると思いますが、この意見に他の専門家の方たちも賛成していました。
人は外部からの強制に対して拒否反応を示します。
「勉強をしなさい」
「部屋をさっさと片付けなさい」
「仕事を早く終えなさい」
外から圧力をかけられると、やる気が起きないのは当たり前の事なのです。
では人に命令や強制されたときにどう対処すればよいのか?
それには「自分がやりたかったものだと置き換える」方法があります。
先生から「これをやりなさい」と言われたとして「そうなんだよ、俺はこれがやりたかったんだ」とすり替えてしまいましょう。
そして最初の方でも話したように「楽しむ」ことが大切です。
「そんなの無理だよ」と感じている人もいるかと思いますが、もしそれをやらなければならない事だとしたら、嫌々やるのと、楽しい事だと置き換えて作業するのでは、全くの別物になるのです。
どうせ終わらせなければならないことだからこそ、遊んでいるかのように楽しむべきです。
(ただし、ふざけて良いという意味ではありません)
やる気が出ないときこそ記録し評価する
記録をすることはメタ認知を働かせることに繋がります。
メタ認知とは自分をあたかも外から観察しているように認識する能力のことです。
例えば効果的なダイエット方法で食べた物をひたすら記録するものがあります。
これは、自分がどれだけ食べているのか確認し、細かく記載することでダイエットしている自分を認識できるのです。
また「やる気がおきないとき」にこのメタ認知の効果を応用することもできます。
方法はいたって簡単で自分の状態を評価することです。
10段階でも、1を基準にしたものでも何でも良いので、普通の状態を基準にして設定します。
例えば普通を5として、食べることも忘れて作業に没頭するような状態を10としましょう。
反対に何も起きる気が起きないような日は最低評価の1をつけます。
「今日のやる気は9みたいだから、適度に休むことを意識しよう」
「まったくやる気が起きないから2だな、やるべき事を絞って終わらせよう」
などのように自分の状態に合わせて、適切な仕事量を設定したり、やる気が起きないときに気をつけるべきことが自然と考えられるようになります。
継続することが難しいのは無意識のうちに「やる気の波」が起こるためです。
没頭しすぎて頑張りすぎた後、全くやる気が起きない日が何日も続いては意味がありません。
まずは「今日の自分の状態」を評価して、できたら仕事のでき具合、勉強の進み具合を記録として残してください。
きっと慣れてくれば自然と記録を書く作業をやめるはずです。
それは記録するのをあきらめたのではなく、わざわざ記録しなくて頭の中で自分を評価できるようになった証拠です。
また客観的に見ることが難しいと感じるのであれば、実際にストップウォッチで時間を計ったり、やり終えた仕事量を記録するもの効果的です。
やる気が出ない状態に変化を利用する
みなさんは水戸黄門がなぜあれほどの長寿番組になれたのかご存じですか?
いつも同じような展開だと思われているかもしれませんが、実は予想通りの展開にならない話しも織り交ぜているところがポイントです。
水戸黄門といえばお決まりの「印籠」を出すシーンがありますが、以前に一度だけ印籠を出さない回がありました。
すると視聴者から抗議の電話が殺到したそうです。
また由美かおるさんの入浴シーンも有名ですが、毎回その入浴シーンがあるわけではなく、不定期に4回に1度くらいのペースであります。
視聴者としては「もしかしたら今日は見えるかもしれない」というドキドキ感があります。
つまり人はお決まりのドラマの中で、予想もしていない事や、いつ見られるか分からないものに対して新鮮さを感じるのです。
これをやる気が出ないときに利用しない手はありません。
どうしてもやる気が起きないとき、いつもなら絶対にやらない事をやってみましょう。
いつもはタバコで一服するところ、少し外を散歩してみる。
思い切って一旦仕事を止め、サウナに行ってリフレッシュする。
帰りの電車をひとつ手前の駅で降りて、歩いて帰ってみる。
毎日同じことの繰り替えしの中で、継続してやる気を出すことは非常に難しいことです。
ですが「変化」を取り入れることで簡単に気分転換できるものです。
中にはトイレの中ですっぽんぽんになって解放感を味わう人もいるほどです。(あまりオススメはしません)ちなみに私ではありません。
とにかく自分にあった変化を勉強や仕事の合間に取り入れてみてください。
ただし、気分転換とサボることは違うのでご注意を。
やる気を出すために手を動かす
心理テストに「20答法」というものがあります。
これは「私は~」から始まることを20個書き出し、自分が本当にやりたいこと、本当の自分の性格を知るものです。
よく目標を書き出すと願いが叶うと言われていますが、実際に手を動かして文字を書くことにより、あたかもその目標を達成したような気持ちになります。
もちろんまだ達成していない目標なので現実的には何の変化もありません、ですが書いた文章を声に出したり、読み返したり、同じ文章を毎日書き続けることで意欲が湧いてくるのです。
騙されたと思ってぜひ一度ためしてみてください。
書くことは単純に「あなたがしたい事」や「やり遂げたい事」、「今日中に絶対終わらせる仕事」などです。
数はいくつでも構いませんし、できればそれを毎日声に出す、あるいは文章を書く習慣を身につけてください。
きっとその目標をやり遂げるためにすべき事が自然と思い浮かぶはずです。
野球選手のイチローは小学生のときの作文で「野球選手になる」とはっきり書いています。
サッカーの本田選手も同じです。
日本人は昔から文字を書くことで夢を叶えてきました。
絵馬に願い事を書く、書初めで今年の抱負を書く、七夕の短冊に願い事を書く。
そして願いごとを書いた瞬間、人は「願いが叶った自分」を想像することにより、脳の中でドーパミンを放出します。
つまり一足先に「願いが叶った光景や気分」を感じているのです。
どうしてもやる気が起きないときこそ、紙とペンを用意して「なぜ自分がこれをやり遂げられないのか?」、「どうすれば目標を達成できるのか?」とにかく手を動かして書き出してみてほしいのです。
きっと自分でも想像していなかったアイデアや新しい目標が見つかると思います。
やる気が出ないときは好きな物に頼る
これは薬などの医学的な療法に頼るという意味ではありません。
どんな人でも「これさえあれば!」と思うような物がきっとあるはず。
チョコレートが物凄く好きで、これさえ食べればハッピーになれる!
マンガのワンピースが好きで、これを読めば自然とやる気が起きる!
AKBの音楽を聴けば、元気になる!
心理学者のカミンスキーは、気分が落ち込んだときの対応策として「これさえあれば」というモノを用意する方法を勧めています。
まずは「これさえあれば大丈夫」な物を身近な場所において、いざという時のために備えてみましょう。
目の前にある適当なモノでストレスを発散するよりかは、自分にとって一番やる気を起こせるモノを使った方が気分が盛り上がるのは間違いありません。
やる気が出ないときは過去を振り返る
脳科学者の茂木先生はやる気を出すために「早すぎる自伝」を書くことを勧めています。
自伝というと偉業を成し遂げた人たちが晩年になって自分の人生を振り返って書くイメージがありますが、先生が勧めているのは人生の半ばで書く自伝です。
「早すぎる自伝」を書くことは、脳によって経験したことを確認することができ、書いた文字が脳にとって資本になり、その資本を元にして新しいこと、やりたいことに挑戦できるのです。
例えば人生を振り返ったときに「自分は何でこんなことをしてしまったのだろう?」と自分を見つめ直します
「どのようにして今の自分ができたのか?」あるいは「どうして今の仕事に就いているのか?」などのように人生を整理することで、前向きな新しい一歩を踏み出せる姿勢になれます。
また自伝を書く際のポイントとして「セレンディピティー」についても触れています。
「セレンディピティー」とは、偶然の幸運に出会う能力のことです。
概念の元になったのは「セレンディプの3人の王子」という童話。
旅に出た3人の王子は途中で求めていたものとは違うものに出会うのですが、結果として偶然の出会いが幸運をもたらします。
求めていたAを探すために出た旅で、別のBに出会い、その結果幸せになったというお話です。
そしてこの過去に起きたセレンディピティーを見つけることができれば、遭遇したきっかけは何だったのか考えるようになり、そこから本当に自分にとって大切なことを見出せるのです。
人生の目標を失って何もやる気が起きないのであれば、ちょっと早すぎる自伝を書いてみて、過去の自分に起きた幸運なことは何だったのか探してみてはいかがでしょうか?
やり気が出ない気分を服装で変える
ある心理学の実験で「制服」の心理効果を検証したものがあります。
被験者に監視役と囚人役の2つにグループに分かれてもらい、監視役の人には警察官のような恰好を、囚人役の人には服役しているときと同じ服装をさせました。
そしてリアルなセットを用意して、数日にかけて監視役と囚人役の演技をしてもらいます。
すると演技だと分かっていても監視役の人は強気な言動やしぐさが増え、逆に囚人役の人はあたかも自分が罪を犯したような気持ちになり、中には耐えきれずに途中で逃げ出してしまう人もいたのです。
このことから人が着ている服装によって、良くも悪くも心理的影響を受けていることが分かります。
つまりこの心理効果をやる気が出ないときに利用することが考えられるのです。
普段職場でラフな服装で仕事しているのであれば、ビシッと決めたスーツで行ってみる。
もしも金銭的に余裕があるなら、普段着ているスーツよりも高価なブランドのものを購入してみる。
身につけているものを変えるだけでも「やる気を起こす効果」は十分に期待できます。
また服装ではなく、物を使うことでもやる気を出すことは可能です。
大きな契約を取れたときに使用したプレゼン資料、学生の頃に受賞した賞状やトロフィー、あるいは大好きな恋人や家族の写真。
自分に自信を持てるような物や、幸せな気分になれる物を目に見える身近な場所に置いておくことで、自然とやる気が湧いてくるものです。
やる気が出ないときは人生の師匠に聞いてみる
あなたには人生の師匠と呼べるべき人はいますか?
もし誰も思いつかないのであれば、すぐにでも探すことをオススメします。
私は心理学に興味がありOfeeというブログを作っているのですが、そのきっかけは1冊の本でした。
それはデール・カーネギーの「人を動かす」です。
タイトルだけ見ると心理学で人を操るような、ちょっと怖い感じがしますが、内容は人生の糧になるような素晴らしいことがたくさん書かれています。
どうしても記事を書くやる気が起きないとき、本当にこのやり方で良いのか迷ったとき、私は必ずこの本を読み返します。
師匠と呼ぶのは恐れ多いですが、少なくとも彼の言葉に感動し、とても尊敬しています。
もちろん実在する会社の先輩や上司、歴史が好きなら歴史上の人物でも良いのです。
何だったらアニメのキャラクターでも構いません。
自分がピンチのとき、やる気がおきないとき、尊敬する人や好きなキャラクターはあなたにどんな言葉をかけるでしょうか?
スラムダンクの安西先生なら「全国制覇を成し遂げたいのなら、もはや何が起ころうと揺らぐことのない断固たる決意が必要なんだ」とやる気を奮い立たせてくれます。
ワンピースのルフィなら「出来るかどうかじゃない、なりたいからなるんだ」と言葉をかけてくれるかもしれません。
どうですか?
想像しただけでも少し気持ちが前を向いているような気がしませんか?
いくら自分一人でがんばろうとしても継続することが難しくなるときだってあります。
そんなときこそ人生の師匠とも呼べるような人物がきっとあなたの手助けをしてくれるはずです。
やる気が出ない状態を認める大切さ
やる気とストレスは密接に繋がっています。
イライラしている状態は明らかに作業量の低下となって表れるのです。
そんなときこそ「ストレスを感じている自分」を認識することが大切になってきます。
当サイトではストレスを解消させる方法についてもまとめていますので、興味がありましたらぜひご覧ください。
オススメ記事:【ストレスを解消する20の方法】
以上が【やる気が出ないときに役立つ「やる気を出す方法10」】になります。
また、好きな食べ物を利用することを記載しましたが、食べ過ぎて健康を損なってしまわないよう注意していただけたらと思います。
これらのことをためしてみて、やる気が湧いて来たり、新しい目標に向かって一歩踏み出してもらえたら幸いです。
誰にでも立ち止まってしまう時はありますが、あせらず確実に前に進んで行きましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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