近視や遠視、老眼など、現在9000万人以上の日本人が視力低下で悩んでいるといわれている。
眼科医の荒井宏幸氏は、医師が選ぶ「ベストドクターズ」に選ばれ、国内を代表する専門医を紹介する「ドクターズガイド」に掲載されるスーパードクター。
そんな荒井医師が目の病気やケアに関して解説されていたのでご紹介。
なんと一般的に遠くの緑を見ると目が良くなると言われているが、それは全くの嘘だという。
遠くを見ること自体は悪くはないのだが、遠くを見たからといって目が良くなる訳ではない。
では遠くを見る事にはどういう効果があるのか?
もともと目の筋肉自体は近くを見るときにギュッとなって、遠くを見るときにリラックスしている状態になる。
リラックスさせるために遠くを見るのは効果的なのだが、遠くをずっと見ているから近視が治って目が良くなるという事はない。
また遠くの山でなくとも、5メートルくらい先を見るだけでもリラックス効果はあるという。
色に関しても緑に限らず、ビビットの赤や黄色のような強い色でなければ、ダーク系の色だったら大丈夫だそうだ。
飛蚊症(ひぶんしょう)
「白い壁をパッと見たときに黒い点が見えるのが心配」と言う方もいるかもしれないが、それは飛蚊症である可能性がある。
飛蚊症は放ったらかしにすると非常に危険で、ひどい場合は網膜剥離になる事も。
専門の病院に行っても治らない事があり、まず飛蚊症を感じたら眼科医にかかったほうが良いという。
それが悪いモノか悪いモノではないかは医師が診ればわかるというので、ぜひ一度眼科に足を運ぼう。
緑内障(りょくないしょう)
自分は若いときから目だけは自慢で視力が良いと言っている人で、40歳以上になっても言っている方でも緑内障になるケースがあるという。
緑内障とは、徐々に視力が狭くなり最悪の場合失明してしまう恐ろしい病気。
ごく初期の緑内障の人で、90%は自分が緑内障だとわからないのだとか。
緑内障をチェックする方法は、片目でちゃんと一通り見えるか定期的に確認する事。
両目で見ている状態は、それぞれの目で視野を補っている。
片目で見て、視野が欠けて見えるようであればすぐに病院でみてもらおう。
疲れ目は冷やす?温める?
パソコンなどで仕事をしていて目が疲れてくると目のケアとして、みなさんは冷やしているだろうか?温めているだろうか?
実は疲れ目を冷やす事と温める事は使い分けた方が良いという。
例えば日中、一生懸命仕事をしている最中でまだこれから仕事を続ける、という時は冷やした方が良い。
スポーツ選手のクールダウンのスプレーと一緒で、目の疲れは目の周りの筋肉が疲労しているので冷やす事が効果的。
一日仕事が終わってあとは寝るだけという時はほぐした方がいいので温めた方が良い。
お風呂の中で手ぬぐいやタオルを目の上に乗せて、目の淵に溜まっている油のカスが取れたりするので目の質もよくなる。
疲れたときに目を擦ってはいけない
目が疲れたときに眼球をこするのは絶対にやめた方がいい。
目を押してこすってしまうと目が変形して、場合によっては網膜剥離になってしまう。
ではどうすれば良いのか?
目の周りの骨の部分は押しても良いので、疲れ目の時はめがしらをつまんだり、目の周りを押して筋肉をほぐしてあげればいい。
眼球そのものを押してはいけないので、疲れ目のときは注意しよう。
目薬の効果的なさし方
よく部屋においてあった古い目薬を「大丈夫だろう」といって再使用する方もいるかもしれないが、それはやめておいた方がいい。
実は1年前の目薬などを入れると、バイキンを目に入れているようなものだという。
また目薬を差したときに目をパチパチさせる人がいるが、それは実にもったいない。
目と鼻は目頭のところでつながっていて、せっかく差したのに目をパチパチさせてしまうとどんど鼻の方に流れていってしまうのだ。
おすすめのさし方は、目薬をさした後に目を閉じて、目頭の部分を指で20秒くらい押さえておくと目薬が鼻の方に流れて行かないので、眼球全体に目薬が染みてよく効果が現れる。
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