ウォーキングダイエット、糖質制限ダイエット(炭水化物を抜くダイエット)、ロングブレスダイエット、トマトダイエットなどなど、世の中には数え切れないほど多くのダイエット法が溢れている。
今回は流行しているダイエットを紹介するのではなく、健康的に痩せられる基礎的なダイエットの知識を心理学や医学などからまとめてみた。
1.器が小さければ食べる量も減る
あるアメリカの映画館で行われた食品会社の興味深い調査結果がある。
上映されていたのはアクション映画「ペイバッグ」、映画を見に来た人たちは上映後にアンケートに答えてもらうかわりに映画鑑賞でお馴染みのソフトドリンクとポップコーンを無料で渡された。
実は渡されたポップコーンは「まずいポップコーン」だった。
これはわざとまずくなるように5日前に作られたもので、食べるとポップコーン特有の「キュッ」と音が鳴るまでシケらせておいたもの。
上映後のアンケートで「発泡スチロールのようだった」と不満を言ったり、中には無料で配布された事を忘れて返金を求めてくる人までもいたそうだ。
上映後のアンケートが調査対象だと思われるかもしれないが、実はメインとなるのは「ポップコーンを食べた量」。
ポップコーンには一人では食べきれないほどのMサイズと、さらに大きいLサイズの容器の2種類を用意し、Mサイズを渡したグループと、Lサイズを渡したグループに分けた。
調査内容は「大きい容器を渡された人ほど多く食べるのか?」というもの。
調査員は映画の上映前と上映後にポップコーンの重さをこっそり計り、それぞれが食べた量を正確に測定した。
その結果はLサイズを渡された人たちは、Mサイズを渡された人たちよりも、なんと53パーセントも多く食べていたのだ。
53パーセントという数字は、173キロカロリーも多く摂取し、容器に21回ほど多く手を入れたことになる。
この研究結果を記している「その一口がブタのもと」の著者ブライアン・ワンシンクは以下のように説明している。
私たちは他にもポップコーンの実験を行ってきた。微調整をしても、結果はいつも同じだった。ペンシルヴァニア州だろうとイリノイ州だろうとアイオワ州だろうと関係ないし、どんな映画を見せても関係ない。ポップコーンによる実験はすべて同じ結論にたどり着いた。大きな容器を与えられた方がたくさん食べる。以上
ポップコーンはシケっていたので楽しんで食べていたわけではない。
容器が食べきれないサイズだったので「食べきろうとする欲求」があったわけではない。
空腹か満腹ということも関係はなかった。
答えはすごく単純で「大きい器ほど食べる量も多くなる」
もうひとつ興味深い結果が、調査内容や結果をポップコーンを配った人たちに伝えても「そんなはずはない」と否定したこと。
「たくさん食べたのは容器のせいだと思いますか?」と質問すると、ほとんどの人が質問をあざ笑い「そんなことでごまかされたりするものか」「お腹がいっぱいのときはちゃんとわかります」と答えている。
つまり無意識のうちに器が大きいことに影響を受けて多く摂取している。
ダイエットにおいても無理な食事制限をするのではなく、例えばご飯のお茶碗や、おかずを盛るお皿を、少し小さめのものにするだけでも効果が期待できるだろう。
2.糖質制限ダイエットは体臭がきつくなる
食事療法研究家の吉岡秀樹さんによると、炭水化物を食べないダイエットの糖質制限ダイエットをすると口臭や体臭がきつくなる事があるという。
ダイエット臭といわれ、極端に炭水化物を抜く食事をすると、果物が腐ったような甘酸っぱいニオイがする事がある。
極端に炭水化物を抜くダイエットは健全なダイエットとはいえないし、やつれてしまうこともある。
このダイエット臭は、体の問題のサインが出ているといわれており、やつれる上にニオイがきつくなる。
理想の食事は、なんといっても体を作るタンパク質が一番大事。
その他にもビタミン・ミネラルをしっかり取らないといけない。
またレバーなどを食べられない人もいると思うが、そういう人は葉酸(ビタミンB群の一種で貧血予防効果などが期待できる)が不足してしまう。
ビタミン・ミネラルが豊富に含まれる食品は小魚・大豆・牛乳・ヨーグルト・小松菜・海藻・あさり・アーモンド・レバー・ほうれん草・カツオ・マグロなど。
3.ゆっくり食べると太らない
食事によって血液中のブドウ糖が増えると、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激され、「お腹いっぱいになった」と感じる。
満腹中枢が満たされると食べるのをやめるのだが、ブドウ糖が脳に行くまでに、腸で吸収され、肝臓や心臓を経過し、などのように時間がかかるため、早食いの人はその間もガツガツ食べるので太る。
話をしながらゆっくり食べると、満腹中枢が働き、その間に食べる量も少なくなるので太らない。
ゆっくり時間をかけ、よく噛んで、のんびり食事を取ることは最強のダイエット法といえるだろう。
4.減量に失敗するとやけ食いするメカニズム
減量するには体内に蓄積された脂肪を分解しなければならない。
それには食べる量を減らし空腹感に耐えることが必要。
これに成功すると、たしかに脂肪は分解される。
しかし問題はその後。
身体のメカニズムの中で脂肪は分解され、グリセリンという脂肪酸になる。
脂肪酸には脳の満腹中枢を麻痺させる作用があるので強烈な空腹感に襲われる。
そしてたいていここで挫折し、反動でものすごい勢いで食べてしまい、やけ食いとなる。
5.運動の前にウーロン茶
ウーロン茶が流行したのは1987年に、人気絶頂だったピンクレディーの2人が美容のためによく飲んでいると紹介し、そこから一気に広まったとされている。
ウーロン茶の中にはウーロン茶重合ポリフェノールというものが含まれていて、運動して脂肪を燃やすときに、その効果を促す働きがある。
つまりピンクレディーのように激しいダンスをする人には効果があるが、ただ飲むだけでは水と同じなので非常にもったいない。
運動をする30分前に飲むと脂肪がよく燃えるので、ウォーキングダイエットなどの運動でダイエットをしている人にはオススメだ。
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