脳の神経細胞に障害が起き、記憶力や思考力が低下し、日常生活に支障がきたす認知症。
現在の患者数は推定で462万人ともいわれている。(厚生労働省「都市部における認知症有病率と認知症の生活機能障害への対応」より)
近年では40・50代で発症する若年性認知症も注目されており、65歳以上の約4人に1人が認知症とその予備軍といわれている。
認知症専門医の榎本睦郎氏は自身が院長を務めるクリニックで月に600人もの患者さんを診察しており、認知症を発症しているかどうかは、たったひとつの質問で分かるという。
それは「最近テレビや新聞でどんなニュースが印象に残っている?」
この質問に対してちゃんとした答えが出てこなかったり、あるいは「最近ニュース見てないから」などのように返事が曖昧な場合は認知症を発症している可能性がかなり高い。
実際にこの質問に答えられない人はどれくらいいるのかというと、驚くことにアルツハイマー型認知症の患者さんの場合は99%の人が答えられない。
1分間の動物の名前テスト
その他にも認知症のチェック方法として、できるだけ多くの知っている動物の名前を1分間の間に、できるだけたくさん言ってもらうテストがある。
1分間の間に動物の名前を13個以上言えない場合には、その方は認知症の疑いがあると考えられるというのだ。
同じ動物を重複して答えるのはダメだが、例えばネズミ類でハムスターやハリネズミなどのように種類が異なっていればOK。
さらに一般の方でもできるのが時計描画テスト。
まず紙とペンを用意して、文字盤(円形の時計の形)とその中に時間の数字を描く。
次に10時10分などのように時間を指定して、時刻をさしている時計の針を描く。
認知症の人は文字盤自体を描くこと事が難しいので、このテストで簡単に認知症化かどうか分かるという。
認知症の初期症状
もっとも多いのはアルツハイマー型認知症。
その中で最初に出てくるのが今日が何月何日かといった日付の認識ができなくなってくる。
「2日前の夕食が思い出せないけど大丈夫かな?」と心配になる方もいるかもしれないが、「2日前に何を食べたか思い出せない事」を思い出しているので大丈夫なのだそうだ。
認知症の患者さんの場合は2日前に食べた「出来事そのもの」を忘れてしまっている。
効果的な認知症の予防法
日記を毎日しっかり書き続ける事が良い。
さらに可能であるならば、二日遅れくらいの日記を書くこと。
少し前の出来事を記憶としてさかのぼり、記憶の回路を使う事が大事なのだそうだ。
認知症を予防する飲み物
お酒飲みの方には非常に朗報。
赤ワインをグラスに1~2杯くらい、週に3回以上の飲酒の習慣がある人は、そういう習慣が無い人に比べて認知症の発症率が半分以下(40%くらい)になるという。
赤ワインに含まれているポリフェノールという物質が、脳の海馬の活性化を促すのではないかと推測がされている。
ただし毎日ガブガブ飲み続けるのは身体によくないので、飲み過ぎにはご注意を。
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