薬局で処方されるお薬や、薬の瓶に入っているビニール、薬局による値段の違い、などについての豆知識をまとめてみました。
薬に関する5つの豆知識
薬局で処方される薬
病気やケガの治療にかかせない医薬品。
そんな医薬品を調剤し、患者さんに服薬指導を行うのが医薬品のスペシャリストである薬剤師。
驚くことに、薬局で処方されるほとんどの薬の中身の約9割が乳糖という母乳にも含まれる糖の一種だそうです。
なぜ約9割が効果のない乳糖なのかというと、もともと使われる原薬というのはすごく少ない量で効くように出来ているため。
マイクログラムの世界なので、グラムまで大きくしないと飲みづらくなってしまうので乳糖でかさ増しする必要があります。
例えば薬局で処方される飲み薬が1グラムあるとして、この中にある効果のある原薬はたったの0.1グラム。
袋に分けるので、袋にくっついてしまったりしてきちっと決められた量を飲めないと困るというわけです。
また錠剤にもいろいろな仕組みがあり、すぐに効き目が無くならないように丸一日かけて効くようになっていて、ゆっくり溶け出すようなものも含めると、さらに大きくなります。
飲んだ時は表面から溶けるため、花火玉のように何十もの層になっています。
2015年5月25日:追記
この記事に関して「薬剤師の仕事研究室」様より、ご指摘をいただきましたので、掲載させていただきます。
「薬局で処方される薬の9割はただの粉」(修正前のタイトル)という表現は間違っているわけではないですが、すべて乳糖ではありません。
実際、散剤は様々な添加物で賦形されています。
例えばデパケン細粒20%だと
- 日局軽質無水ケイ酸
- 日局バレイショデンプン
- ポリビニルアルコール(部分けん化物)
- メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
これだけの成分が入っています。
よって、「すべて乳糖」と言ってしまうのは、少し乱暴かなと思いました。
薬剤師が乳糖を使って調剤する場合は、処方量がごく少量の場合です。
例えば、1日0.1gの薬を1日3回に分割し30日分作る場合、1回量は0.033gとなってしまいます。
これでは、量が少なすぎて主薬を均等に分割することができません。
そのために乳糖を加えて全量を増やしているのです。
つまり乳糖を加えるのは、「調剤する薬が少なすぎて均等に分割するのが困難が場合」がほとんどであり、問題なく調剤できるなら乳糖を加えることはありません。
貴重なご指摘ありがとうございました。
同じ処方箋でも薬局によって値段が違う場合がある
病院に行ったら処方箋をもらって薬局に行きますが、同じ処方箋でも持って行く薬局によって値段が変わる場合があります。
実は調剤料には2種類あり、病院の近くで混んでいる薬局は調剤料の設定が少し安く、病院から離れた、空いている薬局は調剤料の値段が少し高いのです。
病院の前の薬局はどうしても人が多くなってしまい、そうすると、その薬局が儲かり過ぎてしまいます。
そうならないように少し値段に差をつけているというわけです。
病院の近くの大きな薬局のメリットは約70円ほど安くなるが、デメリットとして待ち時間が長い。
空いている自宅の近くの薬局に処方箋を持って行けば少し値段が高いかわりに、待ち時間も無く、丁寧な説明を聞くことができる。
また曜日や時間によっても多少値段が異なる場合があります。
例えば処方箋を持って薬局に行くのが夜7時以降、あるいは土曜日だと午後の1時以降に持って行くと少し値段が高くなります。
これは夜間休日等加算といって場合によっては120円位違ってしまうことも。
早い時間に処方箋だけを出しておいて後から取りに行くという方法もあるので、少しでも薬代を安くしたい方にはオススメです。
薬を飲むときはぬるま湯
薬を飲むときは、体温に近いぬるま湯で飲むのが良いと言われています。
冷たい水で薬を飲んでしまうと、胃腸に入ったときに胃腸の温度が下がってしまって薬の分解と吸収が少しだけ落ちてしまう場合があります。
薬の瓶に入っているビニールの正体
薬の瓶に入ってるビニールは、輸送するときに錠剤が割れて壊れないようにするための物。
最初に開けたときに取ってしまって大丈夫。
「何か意味があるのかな?」と思って律儀に毎回戻している人もいるかもしれませんが、出し入れすることで、汚れが入る可能性があります。
処方された薬が余った場合
症状を抑える熱の薬や、せきの薬は症状が治まったら飲まない場合があっても大丈夫ですが、抗生物質は体の中の菌を抑えていく薬なので途中でやめてしまうと菌が死滅したと思っても数日で復活して成長してしまう事があります。
それがもう一回悪さをする可能性があるので、抗生物質は必ず決められた期間に飲みきらないといけません。
また中には前回余った薬を、日をおいて飲むこと人もいるかもしれませんが、薬にも使用期限があります。
処方された薬に関しては、その時のその人のために処方されたモノなので基本的には取っておくことはおすすめできないそうです。
症状が変わったら薬も変わる可能性があるので定期的に健診を受け、その病気にあった薬を処方してもらいましょう。
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