時間

私たちが普段何気なく使っているものでも、海外の人からしてみたら「すごい!」と思われるモノがある。

それは「時間の正確さ」

特に有名なのが「電車の到着時刻」。

秒、分単位で正確に到着することに驚き、動画投稿サイトには日本の電車の到着風景が投稿されるほどだ。

また、電車が遅れたときに配布される遅延証明書も日本ならではの習慣で海外では珍しい。

そんな日本が誇れる時間の正確さの裏には運転手の地道な努力が隠れている。

電車運転の訓練の中には走行中にスピードメーターを隠す訓練がある。

これは走行中に万が一スピードメーターが壊れても安全な運行をできると共に、速度を体感で正確に覚えるためのものだ。

実はこの「時間に正確な日本」というイメージは初めから定着していたわけではなく、むしろ昔は日本人は時間にルーズだといわれた時代があった。

それは、大正時代のこと。

日本人が設定していた時間と西洋式の時間に違いから「時間にルーズな」という印象を持たせてしまった。

そして国は大正9年(1920年)6月10日を時の記念日と制定して西洋の時間を設定した。しかし、当時の人々はそれから50年あまり経っても、なかなかその制度に慣れなかったという。

そのため国は「時間を守ろう!」というスローガンを掲げ、チラシの配布や西洋時計の販売などを促進した。

そして高度経済成長に伴い、勤勉な性格の日本人は時間に厳密になったといわれている。

 

Time is money【時は金なり】の微妙な違い

時間に関係するコトワザでベンジャミン・フランクリンの「Time is money(時は金なり)」というモノがあるが、驚くことに日本と外国では解釈に違いがあるという。

日本では「時間はお金のように大切」や「時間は貴重なものだから有効に使いなさい」などのように広く知られていると思う。

しかし海外では「時間によって賃金が決まる」や「時間がお金を生む」などのように捉え方が少し違う。

これは「時は金なり」ということわざが日本に伝わった際、教科書の解釈で小学生にも解りやすくするために記したことが原因だといわれていて、そこから微妙に違うニュアンスとして広まってしまったとされている。

外国人向けのJR乗り放題切符

少し話はそれるが、ここでは外国人向けのJR乗り放題切符についてご紹介。

日本ではいろいろなフリーパスチケットがあり、「東京メトロ一日乗車券」、「鎌倉・江ノ島パス」など切符一枚買えば、その日一日中乗り放題になる。

国内を旅行する際はぜひとも事前に確認して、うまく活用したいものだ。

またヨーロッパのユーレイルパスは、ほとんどのヨーロッパの国をカバーしている乗り放題のチケットで、旅行の日程や滞在期間に合わせて周遊チケットを購入できる。

パスの種類も設定可能で、15日~最大3か月の期間を指定したもの、旅行先の国を2,3か国選んで指定できるものなど、とてもフレキシブルに対応してくれる。

実はこのユーレイルパスのように日本にもJRの同じような乗り放題のチケットがあるのはご存じだろうか?

それは「ジャパンレールパス(Japan Rail Pass)」といい、「のぞみ号」を除く新幹線や、特急急行、急行、バスなどJRの乗り物が乗り放題となる。

期間は7日間、14日間、21日間の種類があり、普通車とグリーン車によって料金は異なる。例えば、7日間大人で普通車だと29,110円(※2014年9月時点)となり、このチケットを持っていれば全国にあるJR線が乗り放題となる。

実に割安で旅行ができ、ぜひ旅行に行く際に利用したい!と思ったかもしれないが、残念なことにジャパンレールパスはあくまで日本に観光に来た外国人旅行者向けのものなのだ。

利用できるのは、短期滞在の外国国籍の旅行者か、外国の永住権を持っている日本人、または日本以外の国籍を有する人の配偶者に限られる。

販売についてもJTBなどの旅行代理店か、それらと契約している代理店が海外の支店のみで販売されており、仮に海外旅行に行った際に購入しようとしても、日本人は購入できない。

たとえ購入できたとしても、発行されるのは引換券であり、日本のJRの窓口でチケットと交換する際に、パスポートの提示を求められるのでどちらにせよ日本人が利用できない仕組みになっている。

しかし、外国人旅行者にとっては移動料金を大幅に節約できるシステムであり、もし海外の友人が日本に旅行に来る際には、ぜひ紹介しておきたいチケットである。

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