マンボウ

今回は魚に関する雑学をいくつかご紹介。

名前や姿は知っているとは思うが、魚には意外な生態がたくさんある。

まずはタイトルでもご紹介したマンボウについて。

成長したマンボウのメスは全長3m、体重2トン以上にもなり、卵巣も大きくなり、重さも3kg以上になるという。

そして魚の中で最も多くの卵を産み、その数なんと驚きの3億個。

魚が産む卵の中ではダントツの数だが、外洋に産み放たれるので、残念ながら成魚まで成長できるのは数尾といわれている。

魚の産卵数は、種類によってさまざまで、数個しか産まないものから、マンボウのようにたくさん多い産むものがいる。

一般的に、多数の卵を産むものは、親が卵や仔魚を保護せず、産みっぱなしにする。

逆に産卵数が少ないものは、親がなんらかの方法で卵や仔魚を保護するものが多い。

またマンボウの稚魚は金平糖(こんぺいとう)のような可愛らしい形をしている。

初めはフグの幼魚のような形をしているが、次第に体に突起が出てきて金平糖のようになり、幼魚になると成魚のマンボウにだんだんと成長するのだ。

では続いて最も大きい魚。

現存する魚ではジンベイザメが13m以上で1位。

ウバザメも大きく、全長12m以上になり、体の幅ではオニイトマキエイで大きいもので6mほどにもなるという。

ちなみに地球上にいた魚で最も大きいのはジュラ紀(1億6000万年前)にいたリードシクティスという硬骨魚で、全長27.6mもあったといわれている。

では逆に魚の中で最も小さいものは?

正解はパエドキプリス・プロゲネティカ

2006年にインドネシアのスマトラ島で見つかったパエドキプリス・プロゲネティカは、コイ科の淡水魚で、成熟したオスの体長が7.9~10.3mm、体重はわずか1mgしかない。

日本の中では最も小さいのはゴマハゼとミツボシゴマハゼだといわれていて、全長2cm足らずで、琉球列島の汽水域などで見られ、マングローブの根ぎわなどを泳いでいる。

続いて最速の魚。

瞬間的な速さではバショウカジキで最速でおよそ時速110kmも出るという。

長時間続けて泳ぐ速度ではクロマグロがいちばん速く、平均時速で60kmほど、海流に乗った場合は時速120km近くのスピードを出すことができる。

クロマグロやカツオは、強い筋肉で鎌形の尾ビレを動かし、大きな推進力を生み出す。

また胸ビレや背ビレ、腹ビレを折りたたんで、くぼみに収納でき、水の抵抗を少なくすることができる。

最後に海の上を飛ぶトビウオについて。

トビウオは、カツオやマグロなどに追われると、海面から飛び出して逃げる。

水中で尾びれを激しく振ってスピードをつけ、海面から飛び出た勢いを利用して胸びれと腹びれを広げ、グライダーのように滑空するのだが、追い風だとその飛距離なんと400~500mまでになり、また空中で体を傾けて方向転換することもできる。

NHKのクルーが撮影した映像には、およそ45秒もの間トビウオが飛び続けるものがあるというから驚きだ。

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