電卓

最近では携帯電話のアプリにも標準搭載されている計算機。

電卓自体を買う人も少なくなってきているとは思うが、普段私たちが使うのは、+、-、×、÷の4種類だろう。

だが、電卓にはM+やM-といったボタンもあることを忘れてはならない。

このM+、M-はメモリー機能付きのプラスとマイナス。

M+(メモリープラス)は計算結果を足すときに、M-(メモリーマイナス)は計算結果を引くときに使用する。

その他にもMRやMRC、RM/CMといったボタンもあり、計算機によって搭載されているボタンは異なる。

MR(メモリーリコール)はRMとも表記されることがあるが、これはメモリー計算の結果、いわば合計値を出す。

MC(メモリークリア)はCMと表記されることもある、これまでの計算結果を消去するときに使用する。

MRCやRM/CMはメモリーリコールとメモリークリアが一緒になったもの。1度ボタンを押すとメモリー内容を呼び出し、もう一度押すと消去となる。

では、暗算するにはちょっと面倒な買い物を計算機でためしてみよう。

スーパーで買い物をしていて、以下のような商品を購入しようとしているとする。

買い物の計算

普通に+や×だけで計算するとかなり面倒だし、計算結果を覚えていなくてはならないので大変だ。

ではM+を使って合計値を計算していこう。

数式で表すと(50×5)+(120×2)+(100×3)=のようになる。

まず50×5を計算し=(イコール)を入力して合計を出しをM+で記憶、次に同じ要領で120×2を計算して答えをM+で記憶、100×3を計算してM+で記憶、最後にMPCやRM/CMなどを押すと合計値が出てくる(今回の合計値は790円)。

また計算の途中で買った3本のジュースをやっぱり買うのをやめようとしたときは、100×3=と入力しM-ボタンを押せば合計値をマイナスとして記憶することができる。

i-phoneなどの計算機アプリでは、縦画面のままだと、M+やM-は表示されないが、本体を横向きにするとボタンが表示されるので面倒くさい計算をするときはぜひ活用していただきたい。

インド式算数ってどんなの?

日本の九九は九の段までだが、記号倫理学発祥のインドでは0の段~20の段、さらには30~40の段まで九九を覚えるという。

だからインドの子供たちは「11×11は?」と聞かれたら瞬時に「121」と答えられるのだ。

ではここで問題。「111,111,111×111,111,111=は?」

おそらく日本人なら電卓を使ったり、ちょっと面倒だが紙に計算式を書いて解いたりするだろう。

だがインド人なら少し頭をひねれば簡単に答えることができるという。

正解は「12,345,678,987,654,321」

・・・「んっ?」

そう、答えを見ればわざわざ電卓に数字を入力しなくても、その法則に気づくはず。

先ほどの問題も11×11=121、ひとつ桁を増やすと、111×111=12,321となり、1,111×1,111=1,234,321となる。

このように桁数と数字の並びには一定の法則があり、これが噂のインド式算数のコツなのだ。

そして現在もインドは世界トップクラスのIT大国となっている。

携帯電話に計算機が搭載されて便利にな時代になったが、こういう計算を自分の頭ですることが将来の日本のIT発展に関わってくるのかもしれない。

電卓のない時代に建てた東京タワーの設計図の枚数がすごい

東京タワー

最後に電卓つながりで、東京タワーの設計図に関する雑学をご紹介。

東京タワーの高さは333メートルだが、実は当初の計画では380メートルになるはずだったという。

東京タワーは電波塔であり、東京全域に電波を送るには380メートル必要とされていた。

しかし、風の影響によるアンテナの揺れ幅などを考慮しなくてはならなかったため最大で333メートルという数値に至った。

設計を担当したのは日建設計と内藤多仲(ないとうたちゅう)で、内藤は耐震構造の第一人者であり、他にも名古屋テレビ塔や通天閣などを手がけ、「塔博士」とも呼ばれていたそうだ。

当時の東京タワーのライバルはフランスのエッフェル塔でその高さは312メートル(現在は324メートル)、その高さを超えれば、世界一高い自立式鉄塔となる。

しかし、知っての通り日本は地震大国であり、台風もくる、フランスとは環境がまるで違うわけだ。

内藤は綿密な計算を繰り返し、風の抵抗を少なくするために鉄骨の幅をギリギリまで削り、かつ十分な強度を得ることに成功した。

当時はパソコンはもちろん、電卓すらまともに普及していなかった時代なので、内藤は計算尺片手に計算に明け暮れたという。

そして作成した設計図の枚数は約1万枚になったというから驚きだ。(エッフェル塔は約5300枚だといわれている)

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