目の錯覚が起こる画像ヘッダー

最近でもドレスの柄が「青と黒」あるいは「金と白」の色に錯覚する画像がブームとなっていますね。そこで今回は「目の錯覚が起こる画像」について、心理学の分野からまとめてみました。

目の錯覚が起きる画像には、同じ長さの線が違って見えるもの、色の明るさを脳が勝手に補ってしまうもの、形の大きさが変わって見えてしまうもの、などがあります。これらの目の錯覚を利用してトリックアートを作ったり、女性のメイクにも応用できるかもしれません。

ただしパソコンや携帯電話を通して見るので、あまり凝視しすぎないように気をつけてください。目の錯覚が起きる画像のラインナップは以下のようになっています。

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目の錯覚画像の一覧

 

 

目の錯覚①:長さが違って見える画像

目の錯覚画像1

左の図は長さが違って見えるミュラー・リヤーの錯覚と呼ばれる画像です。同じ長さの直線の両端に内側に向いた矢印と外側に向いた矢印をつけると、長さが違って見えます。矢印が内側に向いた直線は長く見え、外側に向いた直線は短く見えるはずです。

ある実験によると内側に向いた矢印の直線の方が10~20%ほど長く見えるとされていて、見る人によってその比率は異なるという結果が出ています。また、直線の長さが長ければ長いほど、矢印の長さが長いほど、錯覚は強く見えることが分かっています。

右の図は上部で交わる2本の線の間に、同じ長さの平行線を引いたもの。おそらく角に近い上の直線の方が長く見えると思います。これは遠近法による目の錯覚で、交わる直線の一点に奥行を感じ、その点から近い上の直線を「奥にある」、つまり奥行を感じることによって長く見えるのです。

目の錯覚画像2

上の図はポッケンドルフの錯覚と呼ばれる画像です。右上と左下の斜線は一直線上にあるのですが、なんとなく互い違いに見えてきませんか?図のように斜線の間を他の図形や直線で隠すことにより目の錯覚を起こすといわれています。

目の錯覚画像3

こちらの画像はミュンヘンスターバーグの錯覚というものです。白と黒の正方形が互い違いに配置された間の灰色の平行線があります。灰色の線がすべて平行にあるにもかかわらず、灰色の線が右上斜めに傾いたり、左上斜めに傾いて見えませんか?これは黒と白の正方形を交互に配置し、行ごとにズラすことで目の錯覚を起こしています。心理学者のカフェウォールは、この平行線を黒色から灰色にすることによって、この錯覚がより強調されることを発見しました。

 

目の錯覚②:大きさを錯覚する画像

目の錯覚画像4

続いての図も他の図形を利用したエビングハウスの錯覚と呼ばれている画像です。中心の円が小さな円に囲まれたものと、大きな円に囲まれたものがありますが、実はこの中心の円は同じ大きさ。おそらく左側の小さな円に囲まれている方が大きく見え、右側の大きい円で囲まれた方がより小さく見えていると思います。

このように同じ大きさの円でも、周りの大きさに影響され目の錯覚を起こすことが分かっています。またおもしろいことに、「中心にある円を指先でつかんでください」と指示すると、左右どちらの円もつかむときの指の幅には変化がないそうです。このような目の錯覚はファッションなどにも応用できると考えられ、髪型のボリュームを増やすことによる小顔効果が期待できると考えられます。

 

目の錯覚③:見えない点が見える画像

目の錯覚画像5

上の図を見ていると、何となく黒い四角形の間がチカチカして見えませんか?この錯覚はヘルマンの格子錯覚と呼ばれている目の視神経による錯覚です。特徴的なのが、凝視した点が同じ場所に留まらないこと。ひとつの箇所を見ていると、周りの箇所に灰色の点が現れ、またその箇所に視点を移動すると、その周りに点が現れるのです。

無いはずの点が見えるのは、白い部分を見ている目の視神経からの信号レベルが、周囲の黒い四角形の影響を受けて抑えられてしまうことが原因とされています。視点を合わせたときに見えた点が消えたように見えるのは、網膜の中心部には、周囲の30倍ほども視神経細胞が集中しているため、視点を合わせた部分だけは錯覚を起こしにくいので、点が現れたり、消えたりするように錯覚してしまうためだと言われています。

目の錯覚画像6

こちらの図は先ほどの図よりも四角形の間隔を狭めたもので、上の図よりも、白線が交差する箇所に濃い黒の点が見えてくと思います。

目の錯覚画像7

さらに背景に灰色の色をつけてみると、黒い点の輝きが激しくなったように見えます。こちらの画像はバーゲンの錯覚と呼ばれる図形です。

目の錯覚画像8

最後の図形は先ほどの灰色の背景の線を途中で途切れさせたもの。エーレシュタインの錯覚と呼ばれていて。さらに激しく黒い点がチカチカ見えるはず。

 

目の錯覚④:色の濃さが違って見える画像

下の2つの図の雑学サイトOfeeという文字はどちらが濃く見えますか?おそらく右の図の方が濃く見えているのではないでしょうか。実はこのふたつの文章の文字色は同じモノ。

目の錯覚画像9no2

違いは白と黒の格子の順番で、左の図は白の格子→灰色の文字→黒の格子、右の図は黒の格子→灰色の文字→白の格子の順番で重ねてあるだけなのです。これはホワイト効果といって、白い背景の上に灰色の文字を置くと濃く見え、黒い背景の上に置くと薄く見える目の錯覚を利用したもの。さらに色を使うと以下のように見えてきます。

目の錯覚画像10

もちろん元の太陽の色は同じものを使っていて、違いは青のボーダーが上に来ているか、黄色のボーダーが上に来ているかの違いだけです。ボーダーの前に太陽を持ってくると色の違いが無いことがよく分かります。

目の錯覚画像11

人間は物を見るときに、明るさと色という2つの要素から読み取っています。しかし、色の捉え方は明るさの捉え方よりも大雑把なもので、対象物が周囲の柄の影響を受けて、本来の色とは違って見えることがあります。これを「色の同化」と呼んでいます。

目の錯覚画像12

この効果は私たちの身近なところでも活用されており、スーパーなどで売っている、みかんのオレンジ色の網、オクラの緑色の網なども「色の同化」を利用して色合いを明るくしています。

 

目の錯覚⑤:色の明るさが変わる画像

光の当たり具合によっても目の錯覚は起こります。目の錯覚を起こすのは難しい技法だと思われるかもしれませんが、意外に簡単な方法で錯覚画像を作ることもできます。それが「写真を逆さま」にすること。チョコレートの写真を使ったものが以下のようになります。

目の錯覚画像15

そして逆さまにすると・・・

目の錯覚画像16

どうでしょうか?2枚目の画像は上のものを逆さまにしただけなのですが、何となく凹んでいるチョコレートの板が、出っ張っているように見えませんか?これは光の当て方によって起こる目の錯覚で、実際に凹んでいる影が、逆転することにより浮き出るように見える画像です。

さらに立体画像で光の当たり具合を利用した目の錯覚画像を作ってみました。ここで質問!下の正方形の中には、茶色のパネルが中心にある面はいくつありますか?

目の錯覚画像17

正解は見えている3つ全ての面。「えっ?2面じゃないの?」と思った方は、見事に目の錯覚が起こっています。分かりやすくするため、茶色のパネル意外を消去したのが以下のもの。3つの茶色いパネルが同じ色だとよく分かります。

目の錯覚画像18

これは脳が立体的な物があると認識し、影の中にあると錯覚するため、まわりの色に合わせて実際の色を変化させてしまうことを利用しています。

 

目の錯覚⑥:奥行が作る不思議な画像

目の錯覚画像19

左の図は「ティエリーの図」と呼ばれる反転図形の基本とも言えるものです。これはひとつの図形から複数の方向や奥行きを読み取ることができ、多義図形や両義図形とも呼ばれることがあります。ある視点から見れば凹んでいる、あるいは出っ張っているように見えます。

右の図は「ペンローズの三角形」という不思議な図形です。それぞれの三角形の頂点の位置関係が推移律を破る構造になっているため、現実には存在しない不可能図形となっています。

 

目の錯覚⑦:ネオンカラー効果

続いての図は「ネオンカラー効果」と呼ばれる錯視を応用したものです。浮かんでくる美しい色を、看板などのネオンに例えたことからきています。なんとなく色のついた丸い模様が見えませんか?

目の錯覚画像21

実はこれも一番奥の黒い背景を取り除くと以下のように、ただの色のついた十字型の模様なのです。

目の錯覚画像22

このネオンカラー効果が起きる理由には2つあるとされています。ひとつは先ほど解説した「色の同化」現象で、十字の部分が周囲の色と同化すること。ふたつ目は「エレーシュタイン錯視」と呼ばれる効果で、明るさを脳が補ってしまうことが原因だといわれています。

以上が「目の錯覚が起こるおもしろい画像のまとめ」になります。最後までご覧いただきありがとうございました。Ofee

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